アイカツフレンズ!第11話を観てほしい ~あの《恋愛》に百合という文化から向き合う~
はい、まずは何も考えずに下記のリンクから動画を観てみましょう。
再生時間は25分弱になります。公式配信です。何も恐れずに再生ボタンをクリックしてください。
2018.06.25追記
最新話の無料配信期間が過ぎてしまいました……。良い子のお友達は別の動画配信サービスに課金して有料で観てね
観ましたでしょうか?
アイカツというコンテンツを全く知らない。女児向けアニメとかよくわからない。今までのシリーズは観てきたけれど今作は観ていない。途中までは観ているから追いついたら観たい――そういうことは何も考えず、今この瞬間にこれを観てください。
観たのなら私から伝えたいことは以上です。この記事を読んでくださってありがとうございました。
――とはいっても「たとえ25分でも動画を観るのに時間を使うのはもったいないなぁ〜」とか「観たけど……その……これなに?」という方もいらっしゃるでしょう。
というよりも、そもそもどうしてこの作品のこの回を執拗に勧めようとしているのか?
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女児向けアニメの幼馴染~アイカツスターズ!72話におけるゆめと小春の絆~
はじめに
漫画・アニメ・ゲームなどで描かれるフィクションを通じ、現代日本において幼馴染という単語は「幼い頃より親しくしていた友人」という原義を超えた意味合いが付与されるようになっている。
フィクションにおいて、幼馴染という立場で登場するキャラクターには一種の属性とも呼べるテンプレートが成立していると言っていいだろう。
劇中において幼馴染という役割を持つ登場人物は、昔からの主人公を知る人物として、ほかの登場人物とは一線を画した立場を成立させている。
2017年9月7日にテレ東系列にて放送されたTVアニメ『アイカツスターズ!』の第72話「二人の一番星☆」はそんな幼馴染同士である登場人物たちの深い絆を劇中において描写した。
この72話はとにかく凄かった。「この幼馴染がすごい!2017」というランキングが存在したら間違いなく1位を取るくらいに凄かった。「凄い」という言葉にはあまりに具体性が無いが、あまりに強烈な作品を観たとき私はよく様々な語彙を喪失してただ「凄い」としか言えなくなることがよくある。つまりはそれくらい凄かった。
フィクションの中で描かれる幼馴染としての関係性においてここまでの描写をした作品は過去にもそうそうないのではないだろうか。少なくともこれまで私が観てきた作品……特にアニメーション、女児向けアニメにおいては初めてだ。
今回はこのアイカツスターズ!という作品について、劇中で描かれた幼馴染である虹野ゆめと七倉小春の関係性を軸として、幼馴染という概念を掘り下げながら語っていこうと思う。
この記事はある程度アイカツスターズ!を知らない方にも伝わるように心がけて記述されているものの、ところどころ私のファン根性が滲み出て読みづらく理解しづらくなっているかもしれない。またアイカツスターズ!に関連して他女児向けアニメや全作の無印アイカツ!にも触れ、広範な観点から幼馴染という概念に触れていくので、事前に了承していてほしい。
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